ゴルフの練習中に腰が痛くなってきた事はありませんか。
下肢後面の柔軟性低下から腰痛やヘルニアになるメカニズムを解説します。
アマチュアゴルファーには特に多いので注意が必要です。
これを放置しておくと将来、坐骨神経痛や脊柱管狭窄症,腰椎椎間板ヘルニアなどで大好きなゴルフが出来なくなる可能性があります。
心当たりがある人は最後に紹介する体操を毎日必ず実践してください。
下肢後面の筋膜連結について
今回はハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の総称)と下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋の総称)が筋膜という筋肉を覆う膜が包まれている部分について考えていきます。
ここが硬くなると骨盤の前傾を阻害し、腰痛や腰椎椎間板ヘルニアに移行してしまうことがあります。
まずはその部分を確認していきます。
図にある通りハムストリングスは骨盤の坐骨結節という部分から下腿の方まで伸びているので骨盤を後傾させる働きがあります。
そのため、この筋肉が硬くなると反対の前傾の動きを阻害したり、骨盤を後傾させてしまいます。
もちろんそれが必要な場面もありますが、過剰になり、前傾とのバランスが悪くなると悪さをしてしまいます。
以上を踏まえた上でゴルフスイングと一緒に考えていきます。
インパクトからフォローにかけて
このフェーズの特徴として、クラブにかかった遠心力を相殺するように背筋が強く働きます。
背筋の中でも特に多裂筋という骨盤を前傾させる筋肉がしっかり働いている瞬間に骨盤を後傾方向に牽引すると筋損傷を起こし腰痛につながります。
そのため下肢後面の硬さを評価し、硬い人は対策が必要です。
腰椎椎間板ヘルニア
上記したようにインパクト付近では背筋群(特に多裂筋)が強く働いており、その状態で骨盤後傾方向に牽引されると、椎間板が後方に押し出すように働き、椎間板ヘルニアへと移行します。
硬さチェック
◆ 指床間距離テスト(FFD)
⚪︎膝が曲がらないように注意する
⚪︎基本的には床から指の距離を測定する(〇〇cm)
⚪︎距離が足らない場合はマイナス表記(−〇〇cm)
赤信号→指が床に届かない
黄色信号→辛うじて指先が届く
青信号→手のひら全体が床につく、指全体がつく
赤信号、黄色信号の人は毎日のストレッチをお勧めします。
ストレッチ方法
◆ 下肢後面ストレッチ
⚪︎力を抜いた状態で肘をつく
⚪︎尾骨を上に向けるように、背中全体を反らす
⚪︎ふとももの裏から、ふくらはぎにかけて突っ張り感があればOK
⚪︎30秒から1分程度ストレッチを行う
まとめ
○下肢後面の筋肉や筋膜の硬さは腰痛や腰椎椎間板ヘルニアを引き起こす
○FFDテストで赤信号、黄色信号の人は毎日のストレッチが必要