・呼吸にどのようなイメージを持っていますか?
○腹式呼吸っていいよね
○深呼吸っていいよね
○自律神経を整えるのに必要ですよね。
こんな感じでしょうか。
・正しい呼吸出来ていると胸を張って言えますか?
○正しい呼吸がわからない
○腹式呼吸はたまにやるよ
こんな感じでしょうか。
巷では腹式呼吸めっちゃ大事!って言っています。
ほんとですか。
実はほとんどの人が自然呼吸で腹式呼吸がメインになっていて、胸式呼吸が出来ていません。
姿勢や体の使い方の偏りによって、このようなことになります。
そのため、上記で述べたような呼吸になっている場合は姿勢や体の使い方に問題があることが示唆され、将来五十肩やヘルニア、脊柱管狭窄症、慢性腰痛など様々な障害のリスクがあることがわかります。
まずは自分の呼吸はどうなっているのか確認してみましょう。
自分の呼吸の確認
まずは自分の呼吸方法を確認してみましょう。
自然な呼吸で行ってください。
いかがだったでしょうか。
今回はc、dの結果になった場合について解説していきます。
ではなぜ腹式呼吸がメインになってくるのでしょうか。
腹式呼吸と胸式呼吸とは
まず腹式呼吸と胸式呼吸の違いについて考えていきます。
腹式呼吸とは
腹式呼吸は様々な場面でよく耳にします。
例えば健康系の体操や発声に関わる場面(ボイスレッスンなど)などで耳にすると思います。
なぜこのような場面で大事になのかという事に関してはこの記事では割愛させていただきます。
この記事では自然呼吸で腹式呼吸が多く、胸式呼吸が少ない原因についてお伝えしたいと思います。
腹式呼吸は上の図で示した通り、胸郭があまり動かずに横隔膜や腹筋群によって呼吸が行われる。
普段から腹式呼吸が優位で呼吸を行っていると上記で示したような関節が動かなくなることが考えられます。
これらの関節が動きにくくなると日常生活のあらゆる場面で肩、膝、腰などに負担をかけることになります。
胸式呼吸とは
胸式呼吸は普段ネガティブな印象がありますが、実際はかなり大事な呼吸方法になります。
胸式呼吸では上記で示したように呼吸に関わる関節がかなり動きます。
そうするとこれらの関節が他の動作でもよく動き、障害の予防になります。
もちろんバランスの問題で胸式呼吸優位で呼吸しすぎると過呼吸になり様々な症状が出てきます。
このように呼気では胸郭が小さくなって、吸気の時は胸郭が大きくなっているのがわかると思います。
これは肋骨が伸びているのではなく、上記で示した関節が複合的に動いている状態です。
なぜ腹式呼吸が優位になっているか
ではなぜ腹式呼吸が優位になっているのかを考えていきたいと思います。
結果からお伝えします。
ほとんどの場合、腹式呼吸が優位になる原因は姿勢にあります。
特に座っている姿勢が関わってきます。
座位姿勢では胸椎が後弯する(後ろに丸くなる)ので胸部が圧迫され、胸郭が硬くなります。
そのため、座っていることが多い人は胸郭の動きが慢性的に悪くなり腹式呼吸が優位になり、肩、膝、腰などに負担がかかるということになります。
正しい呼吸
それでは腹式呼吸が優位であった方の正しい呼吸の仕方について解説していきます。
まとめ
○呼吸の方法によって将来障害につながりやすい
○腹式呼吸が優位になっていると胸郭が動きにくくなっている
○腹式呼吸が優位になる原因としては座位姿勢がある
○座る時間が長いとどんどん悪くなる
○正しい呼吸は自然呼吸で胸部、腹部が同時に同程度動くこと
松山智亮 筆